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読書感想文:臆病者のための億万長者入門(橘玲)⑥ [読書感想文]

標題タイトルについては今回が最後です!
やっとまとめ終わりました。
※まとめと言えるくらい、簡潔に本質的な部分を切り取れているかと言ったらry


【第6章 アベノミクスと日本の未来】
■年金の今後
・日本の保険制度は国民年金と厚生年金
・未来をシミュレーションすることは困難だが、人口動態だけは例外で、ある程度正確に予測できる
 ・2050年には総人口9500万人
 ・財政は年間50兆円のペースで借金が増えている
・年金収支を決める3要素は下記で、この収支が回復不能なまでに悪化することが年金破綻
 ①保険料
 ②支給額
 ③年金資産の運用利回り
・年金財政健全化の手段は3つ
 ①年金保険料を増やす
 ②年金支給額を減らす
 ③資産の運用利回りを上げる
・インフレで金利が上昇すると、年金財政はかなり改善できる
 ・国債の配当で年金資産が増えても、その分だけ支給額が増えるわけではない
・掛け金の利回りは年利1.48%、女性は2.44%であり、かなり有利な金融商品と言える
・厚生年金の方でぼったくられている
 ・厚生年金の利回りは会社負担分を入れると、53歳以下のサラリーマンでマイナスになっている
  ・会社負担分を会社は個人のコストの一部としてとらえ、会社負担分も鑑みて給料を決めている
   ⇒ 実際にはサラリーマン個人が負担しているのと同義だが、サラリーマンは会社負担分を自分の負担分としては認識していない
 ・厚労省の裁量で決められるため、消費税等と異なり、税率を上げやすい
・国家は税を徴収し、国債を発行して集めたお金を国民に配っており、最大の既得権益者は国民自身
 ・再分配の内訳は31%が社会保障費、24%が国債費
  ・国際派金融機関が買い、金融機関の金は国民が預金したものを使用しており、そこで得たお金で金利や元本保証をしているため、最大の受益者は国民である
⇒ 財政赤字が拡大するたび、下記の選択肢を迫られる
  ①国家破産
  ②社会保障制度の崩壊
  ③増税
■アベノミクス
マイルドなインフレを起こすことによって消費を刺激するとともに、実質金利をマイナスにして企業の投資を誘う金融政策のこと
(実質金利は、名目金利からインフレ率を引いたもの)
では、実質金利を下げるにはどうするか
①名目金利を下げる
②インフレ率を上げる
⇒ 名目金利はゼロ金利政策から、これ以上下がることはなく、残るのはインフレ率を上げること
⇒ リフレ政策
・ゼロ金利なのになぜ企業は現金をため込み、借りようとしないのか
 ・デフレ不況だと、何をやっても損するように思えるため
 ・デフレから脱出しなければ景気は回復しない
 ⇒ インフレにする方法はいくらでもある
 ⇒ インフレにするれば景気が良くなる、とは誰にも言えないため、ヘリコプターマネー等のリスクある方法を試さない
⇒ アベノミクスが考える理想は、大胆な金融緩和(異次元緩和)でインフレ期待が高まり、実質金利が低下して株価と地価が上昇し(ついでに円安になり)、
  景気が良くなって賃金が上がることで金利も上昇するという好循環
⇒ 金利の上昇は景気回復の最終局面で起きる想定
⇒ 賃金が上がる前にインフレが起これば生活は苦しくなるし、金利だけが上昇すれば変動金利で住宅ローンを借りている人が次々と自己破産し、
  中小企業は低金利での借り換えができなくなって倒産してしまう
⇒ 日銀は長期金利を抑えるのに躍起
⇒ 低金利のまま円安になったりマイルドな物価上昇なら景気回復
■国家破産対策
最強の資産運用は「預金」だが、破綻シナリオを鑑みて、以下の金融商品を考慮してみる
①国債ベアファンド
②外貨預金
③物価連動国債
■第6章まとめ
日本の年金制度において、国民は理不尽な選択を強いられる。また、年金財政健全化の方法も有効なものは今のところない。
アベノミクスは現在の壮大な実験ともいえる異次元緩和によってマイルドな物価上昇や、低金利のまま円安になれば経済は回復するが、
金利の上昇は景気回復の最終局面でなければ、成功しないため、日銀は長期金利を抑えるのに躍起になっている。

【終章 ゆっくり考えることのできるひとだけが資産運用に成功する】
・人は速い思考と遅い思考を使い分けている
 ⇒ ファスト&スロー
 ・茂みで物音がしたとき、飛び出てくるものに食べられないように本能的に動くこと=速い思考
  ⇒ つまり、「直感」
 ・文明社会では、上記のような本能的に動くことはさほど必要とされないし、知識産業となっている
  ⇒ 直感は誰でも持っており、そこに付加価値はない
  ⇒ 難しい思考=遅い思考の重要性
 ・金融市場は遅い思考ができる人間が速い思考(アベノミクスで円安・株高になる)しかできない人をカモる場所
⇒ ゆっくり考えることのできるひとだけが資産運用に成功する


以上です!
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読書感想文:臆病者のための億万長者入門(橘玲)⑤ [読書感想文]

どどどっと昨日の続きをば。

【第5章 マイホームという不動産投資】
■マイホームと賃貸、どちらが得か
・マイホームは所有が得で、ビジネスは賃貸が得だ、ということは両方同じ不動産取引である以上、ありえない
・市場が十分に効率的な場合、マイホームと賃貸のどちらを選んでも損も得もないように不動産価格と賃貸が決まるはず
・人は売却の時にしかマイホームを時価評価する機会がないのがほとんど
・賃料がいらなくなるというマイホームと同じ効果は、別の資産(株とか)でも実現可能
 ⇒ 1000万円の手付金で4000万円借金をし、5000万円の資産価値のあるマイホームを購入したとする。
   賃貸していた時の賃料が25万円だとする。
   0.8%の35年ローンで4000万円を借りるとすると、毎月の返済額は10万円強であり、それで家賃25万円相当に住めるとなると
   得な気分になるが、
   4000万円で年配当6%の株式を購入したと考えた場合、月にならせば25万円の収益であり、賃料に充てれば同じ暮らしが実現できる。
 ⇒ 「賃料よりマイホームが得だ」という常識は、「借金をして投資した方が得だ」という話を言い換えただけである。
 ⇒ 普通は投資のために個人が多額の金を借りることはできず、何千万円もの借金ができる機会はマイホーム購入の時だけゆえ、
   判断が鈍りがち。
■不動産の適正価格
・株の実質価値の理論同様、不動産の価値はそれを他人に貸した時の賃料である
・不動産価格=毎年の賃料÷金利
 ⇒ 日本の不動産市場の割引率は5%程度
 ⇒ 今住んでいるマンションを賃貸に出せば月額10万円を受け取れると仮定
 ⇒ 1年間の賃料総額は120万円だから、理論価格は120万÷5%で、このマンションの理論価格は2400万円、となる
 = 不動産の収益還元法
 ⇒ 同じ地区の同程度の物件がいくらで売買されているかをあらかじめ調べ、価格×5%で適正年間家賃総額がはじき出せる
■不動産市場=インサイダーマーケットには手を出すべきでない理由
①株式は市場で取引されるが、不動産は相対取引である
株式とことなり、不動産価格は不動産業者と顧客との交渉で決まるゆえ、交渉結果によって割高・割安が決まってしまう。
②株式市場では時価が瞬時に公開されるが、不動産取引では売り手の希望価格しかわからない
株式市場ではリアルタイムの株価から投資家は投資判断を下せるが、不動産市場は売主(業者)の価格提示から交渉が始まり、
同地区の売買情報や価格もオープンになっていない。
③株式取引では特定の投資家だけを優遇できないが、不動産取引では顧客を差別化することが当たり前になっている
どの物件を誰に営業するかは業者の自由。
④株式市場では投資家にすべての情報が公開されるが、不動産取引では最低限の情報しか教えてもらえない
インサイダー取引の規制はない
⑤株式取引の手数料は自由化で下がったが、不動産仲介手数料はいまだに「物件価格の3%+6万円」
⇒ 市場が閉鎖的であればあるほど、素人はぼったくられる=情報の非対称性
■第5章のまとめ
不動産投資において、法人の多くは賃貸であり、マイホーム購入は借金のリスクに対して、他の借金でできる投資手段と異なり、
メリットがとりわけ大きいわけでもなく、割に合わない。
また、不動産市場はインサイダーマーケットであり、情報の非対称性から、素人はぼったくられるのが常でり、
上物の不動産を購入できることは稀であり、投資をすべきマーケットではない。


以上、不動産でした!
つづく。

読書感想文:臆病者のための億万長者入門(橘玲)④ [読書感想文]

先日の3章まとめで半分~6割くらいをまとめられたと思う!

ほんと、ページ数は全然多くないんだけども、難しい本です・・・。
作者は金融系の本を多く出してる(デビュー作はマネーロンダリングという本だし)けども、
同じく非金融系の本も多く著している。

で、非金融系の本はめちゃめちゃ読みやすく、頭にスッと入ってくる。
残酷なこの世界で生き延びるたった一つの方法、とかそういう類の本はめちゃめちゃ面白く、読みスピードもまとめるのも速いし楽。

金融系の本は、本当に難しい・・・。

ってことで4章まとめをば。

【第4章 為替の不思議を理解する】
■金利とインフレを理解する
・銀行の預金金利=名目金利
・実質金利=名目金利ーインフレ率
⇒ 金利が本当に高いのか低いのかは、預金金利だけではわからず、実質金利で考えなくてはならない。
■外貨預金に為替リスクはない
購買力平価説によれば、インフレ率と為替の関係は次のようになる。
・インフレなら通貨は下落する
・デフレなら通貨は上昇する
金利平衝説では、金利と為替の関係は次のようになる。
・金利の高い通貨は下落する
・金利の低い通貨は上昇する
⇒ デフレで低金利の円は上昇するほかなかった。
・インフレ率の低い(デフレの)通貨は必ず上昇する
⇒ 為替というのは異なる通貨で取引されているモノの値段を同じにするための道具(購買力平価説)であり、
  日本とアメリカで同じモノが違う価格で売られていたならば、安く買って高く売ることで儲けようとする商人が現れ、いずれ「裁定」される。
  日本で100万円、アメリカで1万3000ドルのモノが同じ値段になるには、1ドル=77円になる必要がある。
  80円だったならば、77円に「裁定」されていく。
  つまり、アメリカのインフレ率が高まる、といったように、インフレ率の差を為替レートが調整する
・長期的には高金利の通貨は安くなる
⇒ 金利平衝説
■4章のまとめ
金利平衝説から、全ての通貨の実質金利は長期的には同じになるのならば、高金利の預金も低金利の預金も最終的には大きな違いはなく、
理論的には外貨投資に為替リスクはない、となる。
為替取引とはゼロサムゲームであり、上がるか下がるかしかないため、たまたま上がった時、下がった時に有利となるポジションを持っていた者が得をするだけの運ゲーであるといえる。


以上、今日はここまで!

つづく。
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読書感想文:臆病者のための億万長者入門(橘玲)③ [読書感想文]

いやぁこの本、ページ数的には全然多くないんだけども、
まとめるの難しい!

俺がバカなだけかもしれないけど。

ってことで、昨日の続きで3章のまとめ、というか備忘録をば。

【第3章 臆病者のための株式投資法】
■株式投資とは
・株価の決定
 ・株価は、将来の一株当たりの利益の総額を現在価値に換算したものである
  ・株価=EPS÷金利
   ⇒ 株式の価値が将来の利益の分配権である限り、原理的に、株価の決め方はこれ以外にはない。
   ・株価1万円でEPSが1000円なら、1株当たりの利益率=益回りは10%になる
    (益回り=EPS÷株価=1000円÷1万円)
  ・PER=1株当たりの純利益(EPS)に対して何倍の株価で取引されているかを示したもの
   ⇒ 株価1万円として、EPS1000円ならPERは10倍(1万円÷1000円)で、この時の益回りは10%。
     同様に、EPSが500円ならPERは20倍(益回り5%)
     EPSが2000円ならPERは5倍(益回り20%)
     ⇒ 低ければ低いほど魅力が増す(益回りが高くなる)。
  ・株式投資の適正なリスクプレミアム
   ⇒ 平均5%程度で、ゼロ金利の日本の場合、株式投資の益回りが5%以上(PER20倍以下)なら株価は割安、
     益回り5%以下(PER20倍以上)なら割高で保有株を売った方がいい、ということになる。
  ・予想PERはあくまでも企業の努力目標を基準としたPERであるため、実績PERをもとにした判断が妥当。
  ・株式投資の益回り(割引率)=インフレ率(長期金地)+リスクプレミアム
   ⇒ ゆえに、インフレ率によってPERが変わる(物価が5%上がるのにゼロ金利のままなら、預金額の実質は目減りしていくので、
     誰も預金しないため、インフレ分だけ金利も上げなければならない)。
■そもそも有効な投資法とは
・ファイナンス理論を超簡単に要約すると、トレンドとボラティリティがわかれば株式市場の将来は確率的に予測できる
 ⇒ トレンドについてはどの経済学者も当てることはできない
   ⇒ 当てられないのならば、
     ①なにもしない
     ②銘柄選択をやめて株式市場をまるごと購入する
     方法のみしかなくなる。
・世界経済が成長を続けるのであれば、世界株投資以外にトレンドがわかる銘柄は存在しない
 ・上場インデックスファンドの存在
 ・ドルコスト平均法
  要するに、ナンピン買いをし、株価の下落によって平均購入価格を引き下げることで、株価が元に戻っただけで利益を出す方法。
  ⇒ 投資対象が株価インデックスならば、そのまま倒産ということはないし、世界株インデックスが紙くずになる時は資本市場が消滅した時だけである。
⇒ 暴落を待って、株価が回復するまでドルコスト平均法で分散投資すること
■投資に失敗する人のパターン
①ちょっとでも損をすると慌てて売ってしまう
②損失が大きくなると逆に売れなくなって、塩漬けにする
③さらに損が膨らむと、一発逆転を狙ってハイリスクな取引を好むようになる
基本的に人は進化の過程で得よりも損が3倍の苦痛として感じるようにできている。
50万円の損失は150万円の利益と同じ。
それゆえに、損得の非対称性的な行動をしてしまう。
■3章のまとめ
資本主義というのは、少しでも豊かになりたいという人々の欲望によって自己増殖するシステム
=長期的にはグローバル市場は拡大していく
一方で、リーマンショックのような事態もあり、半年で資産価値が半分以上吹き飛ぶこともある。
=グローバル金融市場の拡大とともに、株式市場のボラティリティは大きくなっている
⇒ 暴落に引っかかって資産の大半を失うような事態にならないことが肝要で、暴落のリスクを避けながら株式資産に投資するもっとも確実な方法は、
  「株式市場が暴落してから分散投資を始める」、こと。


以上、第3章まとめ。

つづく。
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読書感想文:臆病者のための億万長者入門(橘玲)② [読書感想文]

前回の続きで、読書感想文。

前回は第1章で投資を始める前に知っておくべき基本中の基本のことが書いていることをまとめた。

今回の第2章も知っておくべき基本のことが書かれており、第3章以降への布石の章となっている。

では、続きをば。

【第2章 「金融の常識」にダマされないために】
■世にはびこる、間違った金融の常識
 ・宝くじ
  ・ジャンボ宝くじ
   7億円が当たる確率は1000万文の1を下回る
  ・交通事故で死亡する確率は3万人に1人であり、宝くじに当たる確率は事故死の300分の1以下
  ⇒ 射幸心を煽られることなく、確率に冷静であるべきで、宝くじをすすんで買うのは愚かである。
 ・生命保険
  10年間の生命保険料の6割ほどが手数料などの付加保険料であり、宝くじよりも割の悪いギャンブルであると言える。
  ・亡くなる確率が100人に1人を超えるのは男性で65歳、女性は75歳から。
  ・当該確率を鑑みると、毎月生命保険に何千円も投資することは無駄。
  ・唯一正しいと思える保険の買い方は、
   ①もっとも経費率の低い生命保険に加入する
   ②保証は必要最低限にする
   ③保証が不要になったらすぐに解約する
 ・医療保険
  医療保険の本質は、働けない期間の所得補償である。このことから医療保険自体の原則は、
  ①年金受給者になったら医療保険は必要ない
   ⇒ 病気やケガで働けなくなるリスクがない年金受給者は入る意味がない。
  ②医療保険はできるだけ受け取りにくくする
■資産運用の4つの原則
 ①確実に儲かる話は絶対に自分のところに来ない
  赤の他人に儲け話を持っていく不必要性
 ②誰も他人のお金のことを真剣に考えたりしない
 ③誰も本当のことを教えてはくれない
  円天、安愚楽牧場の例から、法律上、罪が確定するまでは推定無罪で、怪しくても世の中に実態が報じられにくい。
  実際にジャーナリスト等もうっかりと変なことを記事にはできない。
 ④自分の資産は自分で守るしかない
  リスクを取れば損することもあり、投資に損はつきものだが、リスク分散で管理できる。
■第2章まとめ
実際にどう考え、どう運用していくか、を第3章以降で説明するための、準備の章。
世の中に当たり前のように流通している商品という親しみやすく理解しやすいものを例えに、
世の中の常識は実際には非常識であること、金融の知識や理解を正確に持つべきことの大切さが記載されている。


以上、今日はここまで。

かなりこの本については長くなってきた・・・。
ページ数的にはそんなに長い書籍ではないんですけどね。
いかんせん、まとめる能力ががが。

つづく。

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読書感想文:臆病者のための億万長者入門(橘玲)① [読書感想文]

またまた読書感想文!

備忘録的にブログを使用しているだけ、という。
参考にならない方も多数いると思いますので、ふ~んってだけで読み飛ばしてもらえれば。



書籍:臆病者のための億万長者入門(橘玲)
評価:★★
結論:株式投資、不動産投資といった投資商品なりマーケットを通して、億万長者になるために必要なマインドとは何か?が書かれた本。
そして、そのマインドとは、一言でいうと、"数字に従属で、合理的であれ"ということ。
時々出てくる宝くじの話やマイホームの話など、具体例を用いて我々がハマっていうトリックを暴いてくれ、
合理的に投資を行うことが、最も楽で近道な億万長者への道と書いてある。
それゆえに、ノウハウとか、ハウツーといった類のものではなく、読了後が何かできるようになるわけでも、
示唆が得られることもない。
示唆を与えないで、当たり前のことが書いているだけ、というのがこの本の特徴でもあり、最大のメリットでもある。

【第1章 資産運用を始める前に知っておきたい大切なこと】
■金持ちの定義
・純資産額 > 期待資産額
 ・純資産とは、金融資産や不動産資産の時価総額から住宅ローンなどの負債を引いたもの
 ・期待資産額=年齢×年収/10
■総資産を増やす方法
①人的資本を労働市場で運用して大きな富(効用)を得る=給料を上げるために努力する、ということ
 ・約1億3500万円の人的価値
  ⇒人的資本のリスク(割引率)を8%とすると、65歳の定年まで働くサラリーマン(生涯年収3億円)が入社時に持っている人的資本の価値
  ⇒ 65歳になると人的資本の価値が0になるため、老後は誰もが一人の投資家、となる
 ・金融資本の運用よりも先に、人的資本の運用を真剣に考えなければならない
  ・人的資本から最大の富を得る方法は2つ
   ①人的資本への投資によって、運用利回りを上げる
   ②人的資本の運用期間をできるだけ長くする
  ⇒ 65歳で定年を迎えることにより、人的資本を投下して富を得ることができなくなることは多大なリスク
  ⇒ 可能な限り長く働く、という考え方にシフトする必要性
②金融資本を金融市場で運用して、最小のリスクで最大のリターンを得る
・総資産=収入-支出+(資産×運用利回り)
 ・①収入を増やす
 ・②支出を減らす
 ・③資産を上手に運用する
・金融資本を最適に運用する
 ・総資本=人的資本+金融資本
  ・金融資本=金融資産+不動産+年金資産+相続財産など
⇒ つまり、
  ①それぞれの資産のリスク最小化
  ②それぞれの資産のリターン最大化
  ③資産運用に必要なコストの最小化
■第1章まとめ
人間には生涯においてある程度平均化できる期待資産額があり、その期待資産額を上回ること=金持ちだと定義できる。
そして、その期待資産額を増やす方法は主に人的資本の最大化と、金融資本の最大化があり、
まずはリスクのない人的資本の最大化に注力すべきである。
また、人的資本とは、労働期間×年収であり、65歳からの長い老後を考えると、労働期間をいかに長く伸ばせるか、に人的資本を最大化できるかどうかが懸かっている。


長くなったけど、1章まで、とりあえずここで区切り。
つづく。
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読書感想文:起業のファイナンス(磯崎哲也)② [読書感想文]

前回の記事の続き。

前回は「税制適格ストックオプション」までまとめた。
今回は「税制非適格ストックオプション」から。

↓つづき

■税制非適格ストックオプション
キャピタルゲインが給与扱いのため、高い累進税率で課税がかかる。
行使した時点で課税される。行使した時点で売却できるとは限らない。


■資本政策
議決権などは発行済み株式の持ち株数によって決まる。
ストックオプション分などは考慮されない。
特にエンジェルなど最初期の投資家は、一緒に企業価値を高めてくれるような努力をしてくれる投資家から資金を受けること。

・株主総会の特別決議が必要な事項
①定款の変更
②募集株式の事項の決定
③組織変更・合併・会社分割・株式交換・株式移転
④事業譲渡や譲受等
⑤資本金の額の減少

・連結決算
基本は50%だが、役員を送り込んでいたり、経営方針を決定する契約がある一定の場合などには、40%でも連結する必要がある。
また、20%以上は持分法適用になり、同じく役員を送り込んでいたり経営方針を決定する契約がある場合には15%以上で持ち分法適用になる。
⇒ 投資してもらう会社の決算が投資する会社の決算に影響を与える。
⇒ 投資する会社側の決まり事や決算資料の作成、内部統制を強いられることがある。

・企業価値 / (発行済み株式数+潜在株式)=完全希薄化ベース


■投資契約
投資家、会社、経営者間で締結される契約のこと。

・ベンチャーキャピタルの選定
 ハンズオンしてくれるのか?
 ⇒ ハンズオンの定義は曖昧。役会に月に1回出るだけのことをハンズオンとしてるVCもある。
   ちゃんと、企業価値向上のために身を粉にしてハンズオンしてくれるかどうか見極める必要がある。

・投資を受けるまでのプロセス
①守秘義務契約の締結(NDA)
②タームシートを締結:どの程度の金額を投資して何%の持分が欲しいのか、どんな投資契約なのかを書面にしたもの。
③デューデリジェンス
④投資契約締結
⑤投資の実行

・投資契約の内容例
①株式の募集内容:今回何株発行して、1株の価格がいくらで~などが書かれる。
②表明及び保証:提出資料が虚偽でないこと、反社会的勢力に関係していないこと、月1レポート送ること、などの保証・宣言書
 ⇒ 細かいことなどをコミットさせられる可能性があるため、注意。
③取締役の指名
④投資家から見たEXIT可能性の確保:回収を確実にするための条項が盛り込まれる。
⑤上場等の努力義務
⑥株式の買取条項:例)○年までに上場できない場合には会社と社長が連帯して株式を買い取らなければならない
⑦先買権:投資家が株式を売却するなら、会社や社長に相談し、会社や社長が指定する第三者が買えるようにしておくという権利。
⑧拒否権
⑨優先引受権
⑩共同売却権

・優先株式
次に掲げる内容について異なる定めをした内容の異なる2以上の種類の株式のこと
①剰余金の配当を受ける権利
②残余財産の分配を受ける権利
③株主総会における議決権の範囲の制限
④株式の譲渡制限
⑤株主からの取得請求権(プットオプション)
⑥会社による取得条項(コールオプション)
 ⇒ 優先株式の普通株式への転換比率なども決める。参加型優先株式・優先分配権も。
⑦全部取得条項(株主総会の特別決議で取得)
⑧種類株主総会での決議事項
⑨取締役または監査役の選任権
ベンチャーが受ける可能性があるのは、2,6,8,9


■参考図書、サイト
図書
・いくらやっても決算書が読めない人のための 早い話、会計なんてこれだけですよ!(岩谷誠治)
・孫子(岩波文庫)
・競争の戦略(マイケルポーター)
・ベンチャー企業の法務・財務戦略(商事法務)
サイト
EDINET、EDGAR(アメリカの各社財務データ検索)、AZX総合法律事務所(ベンチャーが用いる各種書類のひな型がある)、
法令データ提供システム、イソログ


以上、読書感想文でした!

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読書感想文:起業のファイナンス(磯崎哲也)① [読書感想文]

前回の不動産投資の話とは打って変わって、
記事の後で軽く読んだ本があるので、ここに備忘録的に読んだ感想だとか、内容のまとめだとかを
残しておきたい。

2回に分けて読書感想文を記載。
長くて分かりにくくなるかも。

書籍:起業のファイナンス(磯崎哲也)
評価:★★
結論:ベンチャーにとって必要な全体的なことが薄く広く書いてある。
ゆえに、スポットでハウトゥー的に知りたい場合は、ネットで検索した方が良いくらい。
ただ、概論ゆえに、さくっとベンチャー界隈のファイナンスを知りたい場合にはおすすめだが、
読むのに時間がかかるため、もっと概論に特化したものの方が良いと思う。

■事業計画書
【構成】
・EXECUTIVE SUMMARY
 要約。A42,3枚程度でさっと読めて面白い!と思えるようなまとめ。
②会社の概要
 ・会社の資本金などの基本事項
 ・マネジメントチーム(経営陣)の概要(略歴、職歴、使えるノウハウなど)
 ・組織(図)
 ・現在の事業内容の概要
 ・顧客
 ・その他
③外部環境
 ・マーケットの概要
 ・市場の規模
 ・市場の構造(競争環境の現況と競争の要素、KFS(Key Factor for Success))
④数値計画(損益や資金などの計画)
 ■事業の基本的な戦略
 ■販売計画
 ■人員計画
 ■損益計画、資金計画1~5年くらい
  ・市場規模や顧客数、シェア、単価などの前提条件
  ・売上
  ・売上原価(コストや販売数量などから計算)
  ・広告費・販売促進費(どういったプロモーションや営業活動を行うか?)
  販管費(販売費及び一般管理費)
   ・人件費(どれくらいの給料の人を何人雇うか)
   ・福利厚生費等(人件費×14%程度)
   ・賃料(どんなオフィスや施設を借りるか?規模とともにどう借り増すか?)
   ・減価償却費(固定資産の投資から計算)
   ・その他経費(サーバー代、水道光熱費等)
  ・営業外費用や法人税等(借入れや法人税率等から計算)
  ・貸借対照表項目(資産、負債、資本)
  ・キャッシュフロー(投資など)
  ここらへんのチェックポイントは、「いつどのくらい利益が出るか?」、「いつどのくらいの資金が必要になるか?」
⑤検討している資金調達の概要や資本政策
 ・EXIT戦略(上場、買収、他)
 ・想定している企業価値の根拠
 ・資金調達のスキーム
 ・株主構成(資本政策表)
1株当たり普通株式の10倍の議決権を持つ「Class B common stock」やdual class

■税制適格ストックオプション
付与した時も行使した時も非課税で売却時に初めて課税されるストックオプション。
税率:付与→行使時の儲けの約20%

・要件
①時価<または=行使価格でないといけない。
②無償で発行されること。
③契約により与えられたものであること。
④行使は2年後から10年後までの間に行うこと。
⑤行使価額は年間1200万円まで。
⑥譲渡禁止
⑦取締役・執行役・使用人である個人に付与されるものであること。
監査役や外注先、法人には付与できない。


いったん、ここまで。
つづく。

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不動産って結局賃貸が最強じゃね?って話 [考察]

最近歳も歳だからか、マイホーム買えば?みたいな話をされることが多くなってきた。


「マイホームがお得ですよ!20年3000万のローンで月々12万ちょいで一軒家に住めます!」

よく聞くフレーズなんだけども、これって結局借金していることと変わらない。

ってことは、1年間に150万の借金をしていることと同義なわけで、
利回りがないと借金する意味がないわけで、
不動産の利回りって結局、「売った時の地価-買った時の地価」なわけで、
それが株やFXなどのほかの投資商品よりも上回ってなければ意味ないよね!

みたいな話。

株式投資における株式会社の価値ってのは、
結局、

「株価=将来の1株当たりの利益の総額を現在価値に換算したもの」

なわけだよね。

つまり、1年後に100万円受け取る証文か何か持っていたとしよう。
で、それを95万円で手に入れたとする。
この時、1年後の100万円の現在価値は95万円だよ、ってこと。

そして、その「差5万円」というのは、割引率と言える。

なので、100万円の値段が95万円ならば、割引率は5.3%になる。
(95万円を年利5.3%で預けたら1年後に100万円になるのと同じ)


そしてまた戻るが、
株価=将来の1株当たりの利益の総額
なわけだから、
1株当たり純利益=EPS

EPS÷金利=株価

になるわけ。


こんな感じで、不動産も同じように考えられるはずだよねってこと!

【まとめ】
・株価=将来の1株当たりの利益の総額を現在価値に換算したもの
・株式の価値=将来の利益の分配権である
・1株当たりの純利益=EPS
・株価=EPS÷金利
・不動産も投資である以上、株式投資と同じように考えられるのでは?
・不動産の価値=売った時の地価-買った時の地価

以上!勝手な考察日記でした!

>>続く
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最近のソーシャルゲームについて [考察]

最近のソーシャルゲーム

つい最近出た下記2つをやって思ったことを備忘録的に書いておく。

・FFグランドマスターズ
・モンスターハンターエクスプロア

【結論】
・わかりやすい体験のみユーザーに提供できれば、余分な要素はいらない。
 ・余分な要素とは、
  1.スマホではキレイすぎると思われる画質
  2.マルチプレイ強要なソーシャル性
  3.声優や音楽に有名人を充てる
    etc...

【考察】
では、「わかりやすい体験」ってなにか?

1番は、

・IPであること

だと思われる。

IPとはFFやドラゴンクエスト、モンスターハンターなんかがそう。

これらIPはそれ自体が独自の体験を提供してきたがゆえに、
生き残ってきたIPである。

つまり、そのIPをスマホ展開すれば、そりゃ「わかりやすい体験」を提供できるよね、ということ。


今ではトップセールス100以内の半分くらいはIPものじゃないか?というくらい、
見たことあるタイトルがびっしり!

オリジナルで勝負するデベロッパーは辛いね!


とはいえ、悲観に暮れてばかりじゃないと思う。
というのも、上記の要件、別に巨額の開発資金がなくても用意できる方法がある。


カジュアルゲームというマス向けだけども、マネタイズ手段が多い市場

IPであり、その認知領域の広さを利用した展開を行い、わかりやすいゲーム体験を提供するというのが1つの勝ちの要件だとすると、
別にガチで金のかかるソーシャルゲームではなく、カジュアルゲームでもいいわけだ。

いや、どちらかというと、ゲームのルールが限りなくシンプルに作られているカジュアルゲームの方が、純粋に該当のIPが好きでやってきたユーザーにとっては障壁が低く、
ゲーム体験を得やすい、と言える。

そんなカジュアルゲームの開発費は、リィカさんのQクラスだとしても300~500万ほど。

イグニスさんのゲームもそれくらい。

けっこう作りこんだとしても、せいぜいが1500万程度と、中堅の会社でも戦いやすく、
かつガチなソーシャルゲームに不向きなIPタイトルでも戦えるというメリットがある。

サラサラ~っとチラ裏的なことを書いたつもりだけども、
十分に考察に値する市場だと思う。


・ガリガリ君
・チョコボール

など、キャラクター性がありつつも、通常のソーシャルゲーム(カード要素のある)には不向きなタイトルだが認知度抜群で、とりあえずゲームに触れてみよう(インストールしてみよう)と思わせられる。

当該IPの担当者の方、読者にいましたら、ご連絡ください・・・。
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